ヨーロッパやアメリカなどの移民や国際的な人口移動と集中については世界的な問題として報道されており、国内では対岸の火事のような風潮も見受けられますが、昭和には90万人程度であった在留外国人は240万人を超え、実質年間40万人規模が流入。日本は先進国の中でもトップ10に入る外国籍が多い国へと変貌を遂げています。 永住権を所有する外国人のみを移民としてカウントしているために、統計と実情とに大きな乖離があると推測されますが、身近な場所、コンビニエンストアやチェーンの飲食店そして、街中で見かける外国人留学生の姿をみれば、上記数値があながち誇張した数字ではないことがわかることでしょう。もはや、外国人労働者というワードの括り自体が、差別であるといった論調もでてきそうなほど、既に多くの外国人の労働者と共存している実情があります。 デジタルトランスフォーメーション - IT、IoT化の導入が活発にインバウンド需要の増加や、こうした労働人口の課題を受け、国内でも人的ホスピタリティを重要視してきた一定の価格帯以上のホテル運営者のマインドにも変化がみられるようになり、当社への引き合いも増加しております。 ホスピタリティ業界の顕在的な課題として一般的に省エネルギー化、ホスピタリティの向上、業務効率化、多言語対応、リノベーションの目玉やデザイン性の重視などが挙げられ、こうした課題解消のためのIT、IoT化、いわゆるデジタルトランスフォーメーションの導入は自然な流れといえるでしょう。一方IT、IoT化を阻む一番の障壁は、労働力が奪われる、人的ホスピタリティがおろそかになり伝統が損なわれる、といったものから「IT、IoT=無人化」のイメージや感覚的な嫌悪感が多くヒアリングされてきました。 経験や感覚、肌感ではなく、実数で正確に把握する人的接客には、ぬくもり、抑止力など可視化、数値化しづらい価値や長所もあるのも事実です。運営者やゲストの目線でみたときに本当に人的ホスピタリティが好まれているのでしょうか?利益率や売上げはどの程度上がっているのでしょうか? 無人化ではなく省人化とあるホテルを例にすると、フロントデスクのスタッフを年間19名のシフトで運用し、時給を¥1,400、1日8時間、月間稼働日を22日で設定したとすると単純計算で年間約¥56,179,200程度もの人件費がかかります。そこでフロントデスクは残しつつ、セルフチェックイン機を導入することで約半分以下のシフトでも運用できる可能性もあります。無人化ではなく、省人化という考えです。業務負担の軽減やコスト、労働時間の削減、さらに業務効率化により生み出された時間で、新たなサービスの創出に取り組むこともできるでしょう。 セルフチェックインにはタブレット端末型、自立型など様々なタイプがあり、トーンを重要視するラグジュアリホテルのインテリアにもフィットするデザインや機能を提供することが可能です。自身が宿泊者の立場になるとフロントでのチェックイン待機時間は非常にストレスがかかるのを理解できると思います。 省人化により生み出される正確さと効率化客室内に多言語対応のゲスト向けタブレット端末を導入したとしましょう。チェックイン/アウトの業務だけでなく、コンシェルジュ、メッセージ、各種リクエストなどフロントへの依頼も端末に集約することが可能です。紙のメニューやガイドなどは不要となるため、色校や印刷費などのコストも低減されます。季節に応じたクリエイティブに変更することも可能ですし、ウェルカムシーンの演出も実現します。 ゲストは電話でのオーダーではなく、母国語で表示されたシズル感のあるルームサービスのメニューをクリックするだけで、ストレスなく瞬時に注文が可能です。これによりオーダーミスも軽減されます。そして、導入前と比較すると多くの企業で収益が向上しており、POSと連動することで、タイムリーに売上を管理することが可能ですので、仕入れやマーケティングにも貢献します。 *** 外国人就労の大きな転換期ともいえるこのタイミングで改めて、中長期的な貴ホテルのマネジメントや設計、戦略について再考してみてはいかがでしょうか。 当社では、立地や規模、価格帯などの事情を加味した最適なソリューションを提案しております。是非お気軽にご相談ください。 スマートホテルソリューション最新スマートホテルソリューションでワンランク上の「おもてなし」と「省エネ」を実現。 スマートホテルを構築する4つのソリューションをご紹介。 |